行者存念
ある時には世間の無常なることをおもいて、
此の世のいくほどなき事をしれ。
大意:【ある時には、世間が無常であることを思って、この人生がさほど長くないことをわきまえなさい。】
私たちにとって大事なのは西方極楽浄土に往生することであります。だから、いつ命の終わりが来ていいように南無阿弥陀仏のお念仏を称えて過ごすことを実践してこられた法然上人でした。
誰しも「まさか自分のこと」とは思えなかった。それが起こり得る現実を強烈に突きつけられたのは、東日本大震災や能登半島地震でした。
テレビや新聞、あるいは巷で盛んに「無常」や「無情」が語られ、残された私たちは亡くなられたご先祖や親しい方の分まで1日1日を大切に過ごすことがありがたく尊いのではないでしょうか。
(宮林 成彦)